おいちゃん
2003年10月6日年輩の方が店に入ってきた。
知ってる人。
なんかいつもと様子が違う。
“なんか雰囲気、変ですよ”
“葬式から帰ってきた”
“お知り合いの方だったんですか?”
“子供の頃、つるんでた仲間”
ちょっと、言葉に詰まる。
軽口叩いちまった。
聞けば、つるんでた仲間から2人目だそうだ。
最近になって、俺も随分と死生観が変わった。
“着陸地点がなんとなく見えてくる哀しさ”
が、解る ような 気がする。
背中が寂しそうだった。
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憧れ
2003年10月5日手のひらに 澄んだ水をすくって
お前の喉に 流し込む
そんな不器用で 強くやさしい
つながりは ないものか
恋人よ
愛なんて 言葉は捨てろよ
流行りの服も 生き方も疲れるだけさ
裸足で 青い草を踏みしめ
この腕に かけて来い
飛び上がって もいだ青いリンゴを
かわるがわるに かじり合う
そんな飾らない だけど確かな
つながりは ないものか
恋人よ
愛なんて 言葉は捨てろよ
生まれたままの まごころをくれればいいさ
かわりに 誰もやれないものを
その胸に 伝えよう
恋人よ
愛なんて 言葉は捨てろよ
ざわめく街は 青ざめた人々ばかり
迷わず 熱く肌を火照らせ
この腕に かけて来い
時代遅れの恋人たち/中村雅俊
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せつなさ
2003年10月3日ここ数年、
時折、凄まじい「切なさ」が襲ってくる。
「虚しさ」
とか、
「哀しさ」
とは、
全く違う。
上手く言えないが、
突然、何かが胸に込み上がってくる。
時間や場所を選ばず、そいつはやってくる。
何なんだろう。これは。
気がついたら、涙が流れていた事も有る。
涙がポロリ。なんてもんじゃなく、
ぼろぼろと涙が止まらなくなる。
俺、病んでるのか?
年齢のせいなのか?
「刹那さ」
とでも、
呼んでみっか。
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オネエチャンありがとう
2003年10月2日岐阜からお客さん。
今回は、こちらは仕事を依頼する立場。
依頼するのに、福岡くんだりまで来て頂く暴挙。
接待、力入っておりました。
ふぐ料理
↓
オネエチャン
↓
オネエチャン
↓
ラーメン屋台
↓
オネエチャン
↓
オネエチャン引き連れカラオケ
↓
撃沈
いやあ。
久々に、
死ぬかと思いました。
お客さん達は、
笑ったまま、ろう人形の様に固まって動かなくなりました。
オネエチャン達、ありがとうっ!
そういえば、
終盤、
お客さん一人、
どっかで消えた。
ま、いっか。
歪み
2003年10月1日人は、
いつから、歪んでいくんだろうな。
何故、歪んでいくんだろうな。
もっと、シンプルでいいんじゃあ無いか?
好きなモンは好きだし、
嫌いなモンは嫌いでいいんじゃあ無いか?
理性さえ、
失わなきゃ。
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激愛
2003年9月30日女性は、身籠った時から母親になるけど、
男が、父親の実感が湧くのは
生まれて暫く経ってからだ。
妊娠、出産、
を、体験する事が出来ないからだ。
少なくとも、
俺はそうだった。
“自分が親父になる”
言葉では解っていても、
それが、どういう意味なのかを感じたのは、
『はいはい』が始まって、
満面の笑顔で、
俺の膝によじ登ってきた時だった。
“こいつは、何の疑いもなく、俺を信じてくれている”
それを、感じた時、
親になるという事の、
本当の意味での、
嬉しさと重さを味わった。
あの想いを、
越える感情に、
出逢った事が、
無い。
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“あるある大辞典”
2003年9月28日ほほう。
海馬がねぇ。
扁桃体ねぇ。
普段見ないもんを、たまたま見ちゃったもんで、
いらん知恵がついてしもうた。
血中アルコール濃度が0.2%越えるとそうなる訳か。
ふぅん。
へぇ。
そんなん気にして、
酒飲めんっちゅうの!
と、
言いつつ、
ちょっとビビリが入った俺であった。
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小さな決断
2003年9月25日知り合いのママが店を閉める事を決めた。
“やっぱ、ダメだった”
“そーか”
“ま、キチンとするからさ。心配しないでよ”
“おー。・・・これから、どーするんか”
“あんた、面倒見てよ”
“ばかこけ”
“へへ”
“小さい店にでも変えて続けてみたら?”
“もー、いいの”
“そーか”
プライドもあるし、
もう、夜の世界から抜けると言う。
そーか。
お水一筋のお前の、
これからの苦労が、目に浮かぶ。
また、がんばんなきゃな。
応援してっからよ。
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ゲームソフト
2003年9月24日CFのキャッチで耳にした。
“きちんと負けてますか”
そっか。
きちんと負けない奴が沢山居るってこった。
リセット出来ない事の方が多いんだもんなぁ。
リセット出来ないと、
途中で止めちゃうんだろうなぁ。
あれも、
これも、
途中で投げ出して、
エンディングまで辿り着かなかった、
ゲームの山。
そりゃ、負けの味知らない奴は、
勝ちの美味さも知らないわなぁ。
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SUCCESS
2003年9月23日ブラインド一杯開けた部屋には
真夏の光が渦まいている
角氷一ツの涼しさに似た
あなたの言葉がやさしく溶ける
「待たせたね 廻り道だと笑うだろうか」
此所まで来たら サクセス
女は昨日の顔で待つ
ブラインド半分閉じた窓辺は
光が織りなす そう、縞模様
揺り椅子動かす力を抜いて
あなたの声だけ追いかけている
「待たせたね お前ばかりに苦労をかけた」
此所まで来たら サクセス
女は今日の顔で泣く
ブラインド下までおろした部屋は
光も通さぬ一時の海
切なく流れる溜息の午後
言葉にまかせてこの身を投げる
「待たせたね 次の港はありはしないさ」
此所まで来たらサクセス
女は明日の顔を持つ
詞/阿木燿子 曲/宇崎竜童
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墓参り
2003年9月21日4月に温泉行った時と同じメンツで墓参り。
田舎の山の中へ。
墓の近くに小さな沢がある。
墓参した後、親父と甥っ子と一緒に沢で水遊び。
小魚をおっかける。
親父は流石に上手い。
ひょいひょいと魚を捕まえる。
甥っ子もずぶぬれになって遊ぶ。
俺もびしょびしょだ。
夢中で魚をおいかける。
気がつくと、
親父の目が遠くを見てた。
“どうしたん?”
俺が声をかける。
“お前の墓は誰が面倒見るんか?”
“ん?”
“いや、お前よ”
“考えた事無ぇよ”
“早よ嫁さん貰え”
“・・・”
“まぁ、墓っつっても、此処に居る訳や無いからな”
“・・・”
親父はまた、孫と一緒に魚を追い出した。
晩、一緒に酒を飲んだ。
もう、お袋も姉ちゃんも親父に「飲んじゃダメ」とは言わない。
飲んでる方が元気らしい。
親父がポツリと言う。
“どんな墓でも、いつか面倒見る人間が居なくなる”
つながりは、いつか途切れてしまうの?
なんか寂しいね。親父。
重い気分のまま、実家を後にした。
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本気
2003年9月18日お前よう、
本気で人ぶん殴った事有る?
本気でぶん殴られた事有る?
本気でぶん殴るにはよう、
ココロが優しく無いとできないのよ。
本気でぶん殴られるにはよう、
ココロが強く無いとできないのよ。
そんな事も解らないからよう、
お前は傷付けたフリをする。
お前は傷付いたフリをする。
どっちも痛いんだぜ。
ココロがペラペラな奴はよう、
俺の本気を受け止めて、
本気で殴り返して来る奴に、
ヘラヘラと笑いながら、
嬉し涙が出ちゃうような、
俺の事は、
死んでも理解できねぇよ。
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山谷ブルース
2003年9月17日今日の 仕事は辛かった
後は 焼酎を呷るだけ
どうせ どうせ山谷のドヤ住い
他に やることありゃしねえ
一人 酒場で飲む酒に
還らぬ 昔が懐かしい
泣いて 泣いてみたって何になる
今じゃ 山谷がふるさとよ
工事 終ればそれっきり
お払い箱の俺達さ
いいさ いいさ山谷の立ちん坊
世間 恨んで何になる
人は 山谷を悪く言う
だけど おれ達いなくなりゃ
ビルも ビルも道路も出来ゃしねえ
誰も 解っちゃくれねえか
だけど 俺達ゃ泣かないぜ
働く 俺達の世の中が
きっと きっと来るさそのうちに
その日にゃ 泣こうぜうれし泣き
作詞/岡林信康
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Stray
2003年9月16日いいんだよ。
何がしたいのか解らなくても。
でもね、
探す事を止めてはダメだ。
止まってはダメだ。
爆発しそうな、
気の狂いそうな、
なんだかよく解らないそれを、
コントロールする事なんて出来ない。
止まると、
それが暴れ出す。
“どうにかしてくれ”と、
暴れ出す。
それを、
飼いならすのは、
無理なんだよ。
探す事を止めてはダメだ。
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オマールティアーズの夜
2003年9月15日日本バーボンウィスキー普及協会オリジナルラベル。
と、言っても中身はジンビームの7年だけど。
丁度1年前に遊びに来た友人が、おみやげ持って遊びに来てくれた。
今回は彼女も一緒だ。
彼女は俺達の昔話を楽しそうに聞いてくれている。
あの頃、
毎晩遊び倒して、呑み倒して、
めちゃくちゃだった。
何故か不思議なパワーが充満していた。
そんな頃、ちょっとした話しから、
とんとん拍子に出来上がったこのラベル。
いろんな事を思い出させてくれる。
みんなバラバラになった。
“もう、あんな関係作れないっすよ”
“そうだね”
めちゃくちゃ楽しいが、どことなく切ない。
俺とお前は変わらずに居ような。
また、遊びに来いよ。
慈愛
2003年9月12日お前がね、
例え人間性を失って、
極悪な殺人鬼になろうとも、
この世の誰もがお前を憎み、
この世の誰もがお前を恨もうとも、
俺だけは、
お前の味方でいてあげる。
何があろうと、
俺だけは、
お前の味方でいてあげる。
俺が、
お前を、
殺してあげる。
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治らない傷
2003年9月11日「傷つけられた時は嫌だったり痛かったりするけど、
治らない傷を持ってるからこそ頑張れたり、
忘れられない思い出になったりする。」
プロレスラー、鈴木みのるの言葉。
なんで、格闘技なんて好きなのかって?
勝敗だけなら、スポーツ新聞で充分だよ。
でもね、
闘いが見たいからだよ。
対戦者との闘いが見たい。
観客との闘いが見たい。
マスコミや世論との闘いが見たい。
闘う本人自身との闘いが見たい。
例えば芸能人のファンはさ、
まだ、売れる前からファンだと
“俺達は昔から応援してる”
って、自慢げに言うじゃん。
同じだよ。
例えば、鈴木みのるなんてぇのはさ、
デビュー当時からずっと見てるのよ。
そりゃあ、マスメディアを通してのものの方が多いけどね。
幾つの時に、どんな試合をしたとか、
何処で誰とどんな確執があったとかさ、
誰にどんな負け方をしたとかさ。
自信つけて、人気が出て、
環境に翻弄されて、
挫折して、
のたうちまわって、
またズルズルと這い上がって、ってさ。
その繰り返しをずっと見てきた訳よ。
そんでさ、15年近く経って“治らない傷”なんて聞くとさ、
“ああ、鈴木踏ん張ってるんだな”
と、思う訳よ。
“俺も踏ん張らなきゃ”
ってね。
「生きる」
って、
闘いだと思わね?
闘わなきゃ、
負けちゃうんだよ。
その闘いに、
立ち向かう為のエールをさ、
俺は闘う男達に貰っている訳よ。
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人に歴史あり
2003年9月10日知ってる店に新しい女の子。
なんか、どっかで見たことあんな。
俺に見覚え無い?
イヤイヤ、そんな古典的な技使わねぇって。
“そんな訳ないじゃん、出身こっちじゃ無いのにぃ”
思い出した。
板橋に居た娘だ。
随分通い倒したが、すっかり忘れられてる。
まぁ、そんなもんか。
しかし、なんで、こんなところに居るんだろう。
福岡に来るなら博多だろうに。
取り敢えず気付かないフリをする。
彼女は出来上がってくると、グチりだした。
“こんなところで、働きたくないよぉう”
ふーん。
こんなところなんて、言っちゃあダメよ。
“なんで、あたしがこーんな田舎でお水やってんのよぉう”
知りません。
帰ればイイじゃん。
“帰れないのよぉぉう”
泣き出した。
なんか、あんまり突っ込むとヤバ気な話になりそうだ。
早々に切り上げる。
あの娘、また何処かに流れていくんだろうな。
俺も似た様なもんか。
ふと、思った。
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