『HERO’S』

　
良かったよ、宇野。
　
新格闘技イベント『HERO’S』では、K-1特有の
“勝たせるマッチメーク”とか“ドラマ作りの為のマッチメーク”
が、めじろ押しな中、
前田イベントらしい等身大のマッチメークだった宇野の試合。
　
そもそも、K-1にしろ、PRIDEにしろ、
お抱えのスター選手をプロテクトする為のヌルいマッチメークが得意な筈なのに、
専属契約でない宇野に対しては、どえらいキツイ相手を選んで来た。
ルミナも五味も倒しているハンセンは間違いなく難敵だし、
まして旗揚げ興行で、いきなり宇野を潰す気かよとすら感じていた。
　
しかし、
　
修斗を代表するヨーロッパトップファイターのハンセンに対し、
臆する事無く、自信タップリに堂々と渡り合う姿は、
まさに久々のヒーロー誕生を予感させた。
　
そして何より、宇野の試合のレベルが頭2つか3つ抜きん出ていた事。
これが大きい。
　
適切な契約体重でやれば、日本人選手が世界で十分闘れる事を証明した。
圧倒的な強さで“魅せる”事の出来る日本人選手が、
久々に現れた感じが伝わってきたからだ。
　
確かに今回は、結果としてはKO負けだが、
ほんの後少し、後10秒、判定なら宇野の勝ちで文句無かった筈だ。
　
穿った見方をすれば、打倒ヨアキムというストーリーも生まれた。
　
秋山でもサップでも須藤でも大山でも無く、
　
間違い無く『HERO’S』でのヒーローは宇野だったよ。
　
良かったよ、宇野。
　
　
　
んでも実は、
　
特にカッチョ良かったのは、
　
大山のセコンドに来てた“山田親分”の的確な指示とか(微笑)、
　
サップの暴走を身体一つで止め切ったレフェリーの和田サンとか(笑)、
　
オールバックに撫で付けたヘアスタイルに、RINGS時代の赤いブレザーの、
ガラの悪さ全開の前田のワンショットだったりしたけど(爆)。
　
　
　
第3試合 5分3R
×宇野 薫(和術慧舟會東京本部)
3R 4分48秒KO
○ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/チーム・スカンジナビア)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/live/200503/26/a03.html