夢の中
2004年3月24日漆黒の闇の中に居る。
自分の姿さえ見えない。
五感が麻痺しているのか。
浮いているのか、立っているのか。
どうやら胎児の様に丸くなっているようだ。
目も瞑っている。
目を開けてみた。
闇は変わらないままだった。
俺を親父と呼ぶ男が居る。
『お前、誰だ』
声が出ているのかどうかも解らない。
『俺だよ』
お前、誰だ。
柔らかい肌が、
俺の背中を抱いた。
優しい温もり。
“誰なんだ”
俺の方から触れようとするが、
俺の体は動かない。
『声を聞かせてくれ』
答えは帰って来ない。
温もりは消えた。
また。
何も感じなくなった。
目が覚めた俺は、
ミネラルウォーターを、
ゴクゴクと飲んだ。
何故だか。
泣いていた。
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