つながり
2003年8月17日オヤジの兄貴が亡くなった。
お盆に入ると同時に亡くなった。
オヤジの男兄弟は他に誰も居なくなった。
オヤジの目はずっと真っ赤だった。
通夜の時も葬儀の時も、ずっと目が真っ赤だった。
寂しいんだろうな。
亡くなった叔父さんは長男だった事もあり、沢山の親戚が来た。
オヤジ達の叔父や叔母に当たる人、従兄弟、再従兄弟、甥、姪、
俺は彼等の顔を全く知らない。
オヤジがアニキと俺を親戚に紹介する。
誰だかさっぱり解らないが、その場で話に加わる。
オヤジや叔父さんの子供の頃の話しばかりする。
その親戚がオヤジに言う。
“俺より先に行くなよ”
オヤジは押し黙った。
俺達兄弟に言う。
“お前達が居りゃあ、安心やろうけどの”
そうか。
このおっさんは当然の様に、俺達に後を託して逝くのか。
切なくなった。
オヤジが言う。
“お前達ゃ、男兄弟2人しかおらんのやから、仲良うせい”
ああ、解ってる。
普通の兄弟とは、距離がちょっと違うけど、
俺達は、そんな事は解っている。
“大丈夫だよ”
オヤジは最近、とても「解りやすく」なった。
通夜の時から、呑み続けている。
もう一回、家庭作って孫の顔見せてやらなきゃイカンのかな。
なんとなく、そう思った。
秋の彼岸には、オヤジと一緒に墓参りに行こうと決めた。
また切なくなった。
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