Reborn

2003年6月8日
 
PPVにてPRIDE26観戦。
大会テーマはREBORN(再生)。
 
確かに、
浜中という新星が誕生し、
高瀬は新しい自分を作り上げて劇的勝利、
そして更に、
ミルコvsヒーリング、
現チャンピオンのヒョードルvs藤田という、
質の高い試合を提供した。
 
 
一試合だけ、観ていて辛い試合が有った。
 
ドン・フライ vs マーク・コールマン。
 
マーク・コールマンは、
米UFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)で、
ドン・フライに唯一黒星を付けた男。
フライはコールマンへのリベンジに燃えている。
 
興行サイドの煽りは、その一点のみ。
 
しかし、
 
それは、もう7年前の話しだ。
 
因縁対決というには、時間が経ち過ぎている。
 
なんとも、オールドスタイルな試合。
プロ総合格闘技の創成初期の闘い方しか出来ない二人。
 
フライもコールマンも、既に37歳と38歳。
ここ数年の飛躍的な技術進歩の中で、
新しい技術に対応出来なくなってきている。
 
両者とも、二人の現在の技術では、
ミルコにもヒョードルにも勝てはしない。
ヒーリングにも勝てないかもしれない。
 
二人とも、感じている筈だ。
 
自分達が勝ち続けていた頃の闘い方は、
既に通用しなくなっているという事を。
果たして、自分がこの先、どこまで行けるのか。
 
格闘技者として、全盛期のパワーを維持しつつ、
新しい技術を身体に叩き込むには、時間が無さすぎる。
 
しかし、日本のファンに忘れられたく無い二人。
 
必死にテイクダウンからのパンチのみを狙い続けるコールマン。
タックルを全く切れず下から必死にパンチに耐えるだけのフライ。
 
ファンに、プロモーターに、
“まだ闘えるという事”を見て欲しい二人の闘いは、
老兵が、
リングに這いつくばって苦しみ、
のたうちまわっている様にしか、見えなかった。
 
勝敗は判定へ。
マーク・コールマンが勝利。
試合を終え、疲れ切った二人に遺恨など残ろう筈も無い。
 
称えあう二人。
それすらも切ない。
 
コールマン、マイクを取る。
「もっとエキサイティングな戦いができなくてごめんなさい。
 でもみなさんにここに戻って来ると約束しました。
 今、まだ戻っている途中です。もっと良くなって戻ってきます。
 フライは真のチャンピンで本当に強い選手でした。
 これからあのチャンピオンベルトを取り返すことを約束します。
 死に物狂いの努力が必要なことは分かっています。
 でも必ず取り返します!」
 
意地のマイクアピール。
 
しかし。
 
果たして、両者はREBORN出来るのか。
 
誰にも解らない。
 
二人が諦めない事を願う。
 
 
 
 

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Dad

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